名古屋市会議員 さいとう まこと(斎藤亮人) オフィシャルサイト


「はじめます! 共生の街づくり」 名古屋市会議員 さいとう まこと(斎藤亮人) オフィシャルサイトへようこそ!


本文へスキップ



ページ本文

« 言語障害の人にコミュニケーション保障を! | メイン | 「どうなる、どうする障害者・生活困窮者の就労」集会 »

2014年03月29日

映画「フリークス」を読み直す

 なごや博学本舗のトークライブ、<映画「フリークス」を読み直す>に鼎談者のひとりとして参加しました。鼎談の相手は、呉智英(評論家)と加藤博子さん(哲学者)です。

 1932年に製作された映画『フリークス』は、サーカスの見世物の中で生きている障害者を描いていて、障害者たちが健常者に復讐を果たすというショッキングな映画です。上映禁止が長く続いたこともあるなど公開に関しても紆余曲折がある映画で、日本ではテレビ放映などもってのほかという状態です。

 加藤さんは大学の講義などで学生に映画を見せてきたそうですが、「奇形」の障害者が実際出演しているとは思わずにCGで処理されているのではないかと思う学生がいるということも報告されていました。異形の人々をどう受け止めるのか、受け止めることのできる共同体は存在しているのか、など根本的な問いが生じます。障害者を見て、怖い、気味が悪いと感じるのは差別したことになるのではと思って思考停止する事なかれの風潮が広がっているのではないかと加藤さんは指摘されていました。

 呉さんと私の間では、「知の特権」をキーワードに、例えば障害者のこと、差別のことを理解してもらうための「啓蒙・啓発」は必要なのではないかと主張する私に対して、無理に多くの人に向けて理解をしてもらおうと努力する必要はないのではないかという呉さんの意見など議論を戦わせ時間はあっという間に過ぎたのでした。

 この映画を最初に観たのは30年も前の話。その時の衝撃は今も忘れることができない。そしてそれ以来私の中でこの『フリークス』は、『さようならCP』、『人生ここにあり』と並んで大切な障害者を扱った映画となっています。

コメント

コメントしてください




保存しますか?




©2005. MAKOTO SAITO, All rights reserved.