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2010年06月30日
今日は青空が広がりすっかり夏でした。報道はW杯サッカーの日本敗退で一色です。それにしても一度勝利するだけで岡田ジャパンの評価が一変するというのは相当恐ろしい事態です。冷静な視点を持ちつつ熱くなるなんていうのは難しいのでしょうか。議員をしていると世論というものをいろいろと考える機会が多いものです。最近の名古屋市政、名古屋市議会をめぐることにしてもそうです。「国民の目線」「市民の目線」とは一体何なのか。うっかりすると私も演説などで使ってしまうこの言葉。でもその中味をよく考え、自分に問う姿勢だけは忘れないようにしたい。
机の上に貯まった書類を整理し、銀行や郵便局で振り込みをし、自動車のメンテナンス、昨日買ったビデオカメラで「わっぱの会」縁の場所を少し撮影したりしているうちに夕方に。夜は、いま国で議論されている障がい者制度改革についての勉強会。
2010年06月29日
10時半から議員報酬や定数を議論する「議会改革推進協議会」が行われたので傍聴。まだ議論の方向性を話し合っている段階。その中でも、市長の意見を聞く、有識者の意見を聞く、議員の仕事内容と議員ボランティア化について議論する、ことなどを内容としていこうということは合意されました。参議院選挙があるので本格議論は選挙後になります。ただ、その場で9月議会までには結論を出したいとの発言もありましたが、それを実現するにはよほど意識してスピード感を持って議論をしないと間に合わないことになりかねないと思います。
12時から団会議で今日の本会議での流れを確認。13時から本会議。各委員会からの報告の後、それぞれ議決が行われました。終了は14時40分。17時半から諸隈団長が記者会見。これは、民主市議団は6月末までに議員報酬と定数について方向性を示すと表明したことを承けてのもので、特に定数についてはまだ記者会見を行っていなかったので今日行いました。定数については、比例配分を原則にして1割減をめざし、また今年行われる国勢調査(速報値の発表は2011年1月)のことも考慮し、各会派と協議していくというのが現時点での市議団の結論です。
この6月議会で提案された議員報酬半減条例は否決、減税恒久化条例は継続審議となりました。また、地域委員会の補正予算は、以下の附帯決議を附して可決されました。ただ、地域委員会から上がってきた予算の内容を見ると疑問の点も多々あります(この点については後日何かの機会に報告します)。しかしモデル事業なので一度認めて問題点を徹底的に洗い出そうということになったわけです。
<附帯決議>
1 地域予算の執行について徹底した検証を行うため、平均10パーセント程度の参加率の選挙による地域委員が、地域課題及び地域予算を決定している状況を鑑み、当該モデル地域内の全住民に対しアンケートによる住民評価を行うこと。その際、今回の地域予算の使途・価格の的確性、地域間での不公平感についても住民に周知しつつ、さらに、当該モデル地域以外については、各学区連絡協議会・住民の意見を丁寧に聞き取ること。
1 制度設計を再考すること。その際、学区連絡協議会での地域委員会の位置づけ及び役割、さらに地域委員の選考方法、学区連絡協議会での予算要望を実行予算に反映させる仕組みなど、各地域が主体的に取り組めるような制度を構築すること。
1 上記の作業経過を詳細に議会に報告し、その作業が完了するまでは、新たな拡大は一切実施しないこと。
1 以上の附帯決議の項目を厳守し、地域主体のまちづくりを議会とともに進めること。
中期戦略ビジョンは修正可決。これについては市長はご立腹のようで、地方自治法176条4項に基づく再議、つまり議決が違法だと市長は再議に付さなければならないというもの。ねばならない規定であり、再議に付すのに期限はないというのがミソ。市長がどう判断するのか、場合によっては参院選後すぐに再議のための議会が開かれるなんてことになるかもしれません。
また、今回の議会で特徴的なこととして議員提出議案が5本も提出されたということがあります。こういう動きはやはり河村効果というべきです。こういうことがもっと評価されてもいいのではないかと思います。提出された議案は以下の通り。
◆名古屋市公開事業審査の実施に関する条例(民主提案)→修正可決
これはいわゆる事業仕分け的な審査を行うためのもの。
◆議会審議活性化促進条例(自民提案)→修正可決
これは予算編成過程で市長に関連資料の提供を求めるためのもの
◆予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例(公明提案)→修正可決
これは予算編成過程における情報を市民に公開するためのもの
◆名古屋市議会の議員の議員報酬の額を市民参加・市民公開で検討し定める条例(共産提案)→否決
◆名古屋市住宅リフォーム助成条例(共産提案)→否決
今回の議会は、地域委員会補正予算、議員報酬半減、減税恒久化、中期戦略ビジョン、議員提出議案、議会改革推進協議会、100条委員会などと様々なことが同時並行で行われ、非常に密度の濃いものでした。
2010年06月28日
朝9時から団会議。今日は各委員会で議案に対する意思決定をする日なので、団としての議案に対する意思決定を確認する。議論が集中したのは中期戦略ビジョンの中の地域委員会の記述に関すること。修正項目を確認して各会派で協議した上で修正可決の方向で確認。地域委員会の補正予算については疑問点も多いが、検証のためのモデル事業なので補正予算は賛成し、今後の徹底した検証を行うなどの趣旨を附した附帯決議を付けることで了承されました。
その後開催できる委員会が順次開催され、私の所属する都市消防委員会では、職員の期末手当の減額は共産党以外の賛成で可決、共産党提案の「住宅リフォーム条例」は共産党以外の反対で否決、その他の議案は賛成多数で可決されました。住宅リフォーム条例については以下の理由を述べました。
@現時点で市長との協議がなされていないので、議会基本条例の8条5項「議員が予算を伴う条例案を提案するときは、必要に応じて、市長と協議すること」に、また地方自治法222条の趣旨(市長が予算を伴う条例を提出するときには予算にめどがついていないと提出はしてはならない)にも反している。
A制度設計や予算についてももう少し想定がされていないと問題ではないか。
B多くの自治体で実現している条例は景気対策ということもあり時限条例のところがほとんどであるのに、現状では恒久条例の形になっている趣旨についても明確ではない。
議決した議案の内容は次の通り。
<住宅都市局関係>
・建築物の制限に関する条例の一部改正(昭和区広路本町の一部、守山区青山台)
・JRや近鉄の線路を抜けていくアンダーパス(椿町線こ道橋新設工事)の契約
JR分84億6300万円、近鉄分94億円の契約。いずれも平成28年12月までの分で、鉄道の下を工事するということもありいずれも随意契約。
<消防局分>
・消防条例の一部改正で、小規模燃料電池設置に関する規制緩和が内容。
ここで時間は11時30分。昼食を食べながら団会議再開。
人事案件3件(固定資産評価員と固定資産評価審査委員の選任、人権擁護委員の推薦)のうち固定資産評価員については、候補者がこの3月に退職した元職員だから、市長の言う「名古屋ルール」には抵触しないものの、現時点では天下りのルールが確立していないので反対という意見も出され、結果として各自の判断で採決に望むことになりました。
あと議員定数についても議論が行われました。先日、民主党名古屋市会議員団議会改革調査検討会でいただいた議員定数に関する答申は以下の通りです。
◆◆下記の二原則は明確であり、これを高く評価し、今後もそれを維持することを要望します。
@選出議員が一名となる、いわゆる「一人区」を設けないこと。
A各選挙区の定数は、少なくとも人口3万人一人以上の割合で比例配分すること。
議会にとって議員間の議論は礎です。市長・行政チェックだけではなく、市民が期待する魅力的な議論とは、議員の政治理念や信条の吐露、政策の合意に向けた議員間の建設的な議論です。多様な市民意見を反映し、名古屋市が直面している、また今後予想される多様な課題について、委員会や研究会等に分かれて真摯な議論を十分に行なえる議員の数を想定すると、地方自治法の定数基準に照らしても、現行においては、議員定数75は適正と考えます。◆◆
この答申を受けたのは、民主党市議団としては、6月中に報酬と定数について一定の方向性を示すといってきたからです。報酬については最大限2割カットの答申を受けています。今日の議論の中では、現在議論の場である「議会改革推進協議会」に任せることになりますが、民主市議団の方向としては、報酬2割カット、一定の定数カットを目標にする姿勢を軸に推進協議会に臨むということになりそうです。
私は定数については、総定数をどうするのか、その根拠についてどう考えるかが自分の中でも明確でありません。世論があるから定数を減らした方がいいと単純にも考えられません。なので現状維持でもやむを得ないと現時点では考えていますが、市議団の中でさらに議論をしていきたいと思います。ここで時間は13時40分過ぎだったと思います。
その後財政福祉委員会が開かれ、補正予算以外についての質疑が終了しいったん休憩に入りました。これは仕組み上、すべての委員会で予算の内容について確定しないと財政局分の採決ができないからです。なお、減税恒久化の議案については、9月に示される財政の収支見通しをみてから、また有識者からもっと意見を聞く必要があるのではないかなどの理由により継続審議となりました。
その後、総務環境委員会で議論している中期戦略ビジョンの修正案の取りまとめ、附帯決議の調整などの作業が行われたため、後は議運を待つだけの私は長い待機状態に入りました。
17時53分附帯決議の調整終了。18時40分店屋物のカツ丼を食べる。19時10分自民団会議。19時40分公明団会議。19時50分総務環境委員会再開。20時20分財政福祉委員会再開。20時45分財政福祉委員会が終了。これから議運に向けて事務局の準備が始まる。これが相当長くなるのが2月議会の経験。
21時50分過ぎやっと理事会が開催された。いまテレビではニュースステーションが流れている。そして22時理事会が始まりました。そして22時30分議運が開催されました。明日の議案に対する意向表明の報告があり、中期戦略ビジョンについて修正可決の報告がなされると、河村市長は、「この結果に愕然とした。民主主義の危機だ。議会の権限を越えている。議会は全知全能の神か。議会の暴走だ。(地方自治法上)違法だ。」「本会議場で市長が発言を求めた場合議長は認めるように要望する」などと発言しました。夜遅いせいか少し元気はありませんでしたが予想通りの展開でした。
その発言の中で「中期戦略ビジョンの修正を不透明な会派間のすりあわせの中で行われた。」という発言がありましたが、これは全く事実とは違います。各委員会、つまり公開の場で議論をした中で出された意見や疑問点などを元に修正されているからです。市長も戦略を持ってパフォーマンス的発言をしているようですが、対立を煽るような発言を繰り返し聞かされては、私たち議員も人間なので、前向きに対話しようという気は失せてしまいます。事実、議運での市長の発言に対し、各委員には白けた雰囲気が漂い、市長の発言に誰も反応しなかったのです。
終了は23時ジャスト。4月議会にもあった長い一日の再現となりました。それにしてもこんなに詳しく報告できるのは長い待機時間があるからです。
帰りにコンビニでチキンラーメンを買って帰りました。
2010年06月27日
今日は、障害ある人もない人も共に地域の中で働き生活していこうと活動している「わっぱの会」の総会が開かれました。わっぱの会は来年で40周年を迎えます。また自立支援法の廃止に伴う福祉制度改革の見直しなどもあり、会の運営についての改革案が提案され承認されました。
総会に先立ち「障がい者制度改革推進会議と障害者施策の行方」と題して、推進会議委員の北野誠一さんの講演があり、障害者の置かれた状況の歴史的経過を話されながら、本人、家族、支援者相互間のエンパワーメントについて問題提起されました。また、講演を承けて「障害者就労のこれから」というシンポジウムが開かれ、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会の委員である、ライトハウスの近藤さん、日盲連の田中さん、わっぱの会の斎藤縣三さんを交えた議論が行われました。
福祉的就労をどう考え施策を具体化していくのかについてはまだまだ議論の隔たりがあることを再認識しました。しかし工賃月額1万5000円とかいう世界から脱却するのに、その現場の構造をそのままにして賃金補てんというのは基本的な問題先送りでしかないことは明らかだと思います。
総会終了後、参議院選挙での街頭演説会のため星ヶ丘に移動。雨が降り出す状況でしたが250人?を超える方々が集まりました。私も地元選出の議員ということで短く演説。政権交代の意義を継続する意味においても民主党が勝利しなければなりません。
2010年06月26日
雨がよく降る一日でした。午後6時半過ぎ事務所から出て駐車場に向かう時、同じ方向を歩いていた女性の方が傘を差しますよと声をかけてくれた。「駐車場がすぐなので大丈夫です」と返事をすると、その人は「急いでいないからいいですよ。車いすだと大変ですね」と車のところまで傘を差してくれた。日常の中でよく起こりうる場面かもしれないが、こういう出来事が、そんな単純なものではないと言われるかもしれないが、「この社会まだまだ希望はあるぞ」と思う瞬間でもある。そしてその瞬間、このことを書いてブログの日記を再開しようと思ったのです。
4月議会が終わり少し気が抜けたり、ゴールデンウィーク前後胃腸風邪のような症状になり気力衰退。体調復活に時間がかかり、その後も市議団の仕事も増えたりしてドタバタしているうちにあっという間にブログ更新をしなくなって2ヶ月。
民主党市議団では6月初めから4回にわたって議会改革調査検討会を設け様々な方に議員報酬・定数の問題について議論していただきました。その中で委員の方の多くが、議員の活動が見えないとおっしゃっていました。つまり議員の情報発信が足りないと。ほしい情報がなかなか発信されないと。
この意見を肝に銘じて日記を再開します。日記を通じて私なりの視点と手法で情報発信していきたいと思います。懲りずにお付き合いください。