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2010年07月21日

本丸御殿の復元工事の工法をめぐって

 この間名古屋城本丸御殿の復元事業において、その復元方法について専門家の間から疑問の声が上がっているとの報道がされています。このことについて役所に人から説明を昨日聞きました。

 報道されていたのは、柱を立てる際の固定方法についてが一点。もう一点は本丸御殿建設の頃存在しなかった技法を利用する点についてでした。固定方法について名古屋市は、土台の礎石から鉄筋を立ててそこに柱を差し込むかたちで固定する工法を採用し、それでは礎石などにダメージを与えるから固定部分を鉄板で補強する方法が復元工事としては適当ではないかという指摘であったようだ。しかし私から見ればどちらの方法も当時存在しない「鋼鉄」を利用することには変わりないのだから何を問題視して問題提起されているのか疑問に思いました。

 次に当時存在しなかった技法の「背割り」を採用するかどうかの問題です。これは柱の見えない部分にあらかじめ軽く切り込みを入れておくことで木材が収縮した場合にその変形の力を切り込み部分に集中させることで木材全体の割れを防ぐというものです。江戸時代中期に開発された技法ですが本丸御殿建築当時にはなかった技法です。これについても「復元」の視点からは不適当だとの声が上がったということです。背割りをしていない熊本城の復元部分は柱に既に大きな裂け目が生じているのも事実です。見た目を保つにはこれくらいの工法を採用するのは問題がないと私は思いました。このようの部分で異議を唱えるというのであれば、工事全体の中では鉄で足場を組んだり、クレーンやチェーンブロックなどを使うように現代の力を利用して工事は進んでいます。もし背割りを否定するというのなら私は工事の過程の様々なことも問題視しなくてはいけないと思います。

 今回の報道されている部分については私は名古屋市側の説明を聞いただけですが一応納得しました。しかし、工事に関係する専門家の人たちとの意思疎通が不十分であったことも感じました。名古屋市はこの点についてはしっかり反省をして事業をすすめていくべきだと思います。いま本丸御殿復元工事は公開されていますので(公開の曜日と時間は事前に確認した方がいいです)見に行くなどして市民が関心を持つことが多額の税金投入の意義をチェックする意味でも必要なことだと思います。

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