名古屋市会議員 さいとう まこと(斎藤亮人) オフィシャルサイト


「はじめます! 共生の街づくり」 名古屋市会議員 さいとう まこと(斎藤亮人) オフィシャルサイトへようこそ!


本文へスキップ



ページ本文

« 議案説明会一日目 | メイン | 今年も水俣から甘夏が届く! »

2014年02月21日

二つの観音様を考える

 議案説明会2日目で今日で終了。

 夜、「名古屋と南京 二つの観音像の悲劇」と題する集会に参加しました。主催は河村市長「南京虐殺発言」を撤回させる会。「日中戦争に翻弄された二つの観音様」のDVDのダイジェスト版を見て、またNPO法人「二つの観音様を考える会」事務局の方からの報告を聞いたあと参加者が意見を述べ合い、一人でも多くの市民に二つの観音様のことについて知ってもらおうと企画されたものでした。

 平和公園の平和堂の中に千手観音像が安置されています。これは年に数回一般に公開されます。春と秋のお彼岸、お盆のころは公開されていると思います。この千手観音像はもともと南京市にある毘蘆寺(びるじ)にあったものですが、1941年、名古屋にあった十一面観音像と交換した結果名古屋に残っているものです。仏教を通じた宣撫工作という側面もあり、また十一面観音は文化大革命で破壊されてしまったという歴史もあり、様々な人の思いと歴史が複雑に絡んだ千手観音像なのです。

 毘蘆寺(びるじ)も文化大革命で破壊されましたが、2008年に再建10周年を迎え、私はNPO二つの観音様を考える会の人たちと一緒に記念法要に参加する機会を得、現地を見てきました。お堂の中では、観音像が写真パネルとして置かれていて、信者の方はそれに対して祈るという話を聞きました。それほどまでに熱い思いを寄せられている観音様ですが、平和堂の中で安置されたままなので傷みが激しくなってきています。このまま平和堂の中で朽ちていくのは歴史的経緯から考えても避けなければならないと思います。また様々な人の考えや日本と中国との関係をみると観音様を中国に返すことは簡単ではないことも事実です。しかし今の時代に千手観音像があるべき場所としては、人目に触れることなく平和堂の中に安置されているよりも信仰の対象として求める人がいるところの収まるのが一番いいのだと私は思います。

 いわゆる「歴史認識問題」の議論とごちゃ混ぜにせず、建設的な考えをもって事態を打開したいものです。

コメント

コメントしてください




保存しますか?




©2005. MAKOTO SAITO, All rights reserved.