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2015年06月18日

天守閣の木造化、「復元」の定義を明確に!

 昨日の経済水道委員会で名古屋城天守閣木造化についての議論がありました。私は傍聴できなかったので後日ネットの録画を見ようと思っていますが、委員会資料を要約すれば、「コンクリートはいつかは老朽化するのでいずれ木造化しなければならない。40年後の社会情勢はあまり見通しが明るくない、だからやるんなら早い方が有利だ」ということでまとめられ市長の意向に沿う内容になっています。

 議員からは、「本当にコンクリートの維持は不可能なのか」「他に工法がないのか」「市民の理解得られるか」など調査はがまだ必要ではないかとの声が多く出たと言います。残されている実測図に基づいてそのまま復元したならば耐震強度が得られないので何らかの付加的要素(例えばつなぎ目に金属を使うなど)を取り入れなければならないはずです。文化庁はそういったことについてどういう見解があるのか私は知らないし、議会側にも説明はされていないと思います。市長は「本物」を繰り返して主張していますが、「本物」の再建は不可能なのであって、委員会資料で示した「今後の進め方」の中で「現天守閣には耐震性に問題がある」という認識を示していることとの矛盾があると言わざるを得ません。冷静に考えて、どこまで過去の建築物に近づけることができるのかという発想からスタートしなければならないはずです。「復元」の定義があいまいなまま議論が進んでいることには違和感が増幅されるばかりです。

 また、私にとっても最大の関心事であるバリアフリーの問題を、主にエレベーターの設置の問題をどうするのか明確ではありません。以前市長は、本会議で私との議論の中で「急な階段などを市立大学生に背負子で背負ってもらったらいい」などと答弁し、私はとんでもないと答えましたが、もし市長がその考えのままだとしたら私には天守閣木造化は全く受け入れられないものとなります。多額の税金を費やして木造化するという視点で考える時バリはフリーは不可欠です。「復元」するのであれば、21世紀の技術を活かして数百年後に残り、遠い将来「国宝」になる建築物にエレベーターがついていて当然だと思います。そんな視点を持って文化庁と闘ってほしいと思います。そんなことがあれば木造化について前向きの議論が私にはできるのですが、、、。

○委員会資料に示された「今後の進め方」は以下の通りです。

・現天守閣は石材の劣化、設備の老朽化や耐震性の確保など、様々な課題が生じている。また、耐震改修した場合でもコンクリートの劣化から概ね40年の寿命であり、再建を行う場合には木造復元に限られる。
・平成26年度の調査では、可能な限り早期の木造復元化、耐震改修し概ね40年後の木造復元化について比較検討した結果、木材調達、社会情勢及び施設運営の各項目において、可能な限り早期に木造復元を行うことに優位性があった。
・今後可能な限り早期の木造復元を目指し、調査結果などを市民に丁寧に説明しながら、財源の確保や技術的課題などを一つ一つ整理していく。

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委員会資料に示された検討比較の内容

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