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2014年11月08日
名古屋市立大学人間文化研究所・人文社会学部ESD公開シンポジウムに参加しました。テーマは「中部の里山資本主義」。ちょっと他人のふんどしで相撲を取る感が拭えないテーマですが、まあ良しとしましょう。
加子母村役場の田口幸子さんは大学などと連携した取り組みである「域学連携」の取り組みの内容を報告されました。NPO地域再生機構の森大顕さんは全国60カ所で取り組まれている「木の駅プロジェクト」について大垣市上石津町での取り組みを交えて話されました。薪ボイラーについても新たに教えられることもありました。名古屋大学教授の高野雅夫さんは足助で取り組む「千年持続学」や「都市の木質化プロジェクト」の実践を話されました。
加子母村の報告は圧倒的なものでした。20年にわたる大学との連携は着実に成果を上げているようです。地域の工務店がしっかり活動に関わっていることも重要な要素だと思います。ぜひ加子母に行きいろいろとお話を聞きたいと思いました。どの話にも共通していたのは、若い人まじめに山村地域に関わることで地域の方が役割を見つけ元気になるということ、また人と人の具体的なつながりが活動を継続させていること、小さな経済が重要であるという点でした。
質疑の中では「都会における持続可能な取り組みはどうすればいいか」という問いに対して、シンポジストのひとりは「わかりません。都会が好きな人に考えてもらえばいい」と答えていたのは残念でした。「わからない」ということはある面誠実な回答と言えるかもしれません。しかし、チラシには「中山間地域のみならず都市部の地域社会も視野に入れた持続可能な未来のビジョンについて語り合い」と謳っているのでした。わからないながらも何か話していこうということが出発点だと思います。
これからも都会で住み続けるであろう私にとって当面は木曽川流域の上下流交流をしながら木曽川流域圏のリアリティを共有できるようにしたいと改めて思ったのでした。
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