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2014年04月03日

あいちトリエンナーレ2013報告書まとまる

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まとめられた報告書

 昨年行われた「あいちトリエンナーレ2013」の報告書が3月末にまとめらました。その報告書にいくつかのデータが報告されていたので紹介します。

・総来場者数 62万6842人(前回は57万2千人)
・来場者の63%が女性
・年齢別来場者
 10代7%、20代34.2%、30代24%で30代以下で65%
・経済波及効果 約69億円

 また、名古屋以外に岡崎にも会場が設けられ、2か所で総計3万4千uの会場面積。豊橋・知多・春日井・東栄の4か所でモバイル・トリエンナーレが行われるなど愛知県内全域に広がって開催されたという点を考えると、主催者側が言う「国内最大規模」にふさわしい広がりと盛り上がりがあったといえるのかもしれません。

 今回のトリエンナーレのテーマは「揺れる大地――われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」でした。原発事故や東日本大震災を直接的に取り上げる作品が多くあった割には、賛成とか反対とかの議論や論争は、私の知る限りあまり聞こえてきませんでした。社会的広がりを持った

 テーマは、「愛知で3年に一度行われるアートのイベント」という枠の中に吸い込まれていった感がありました。報告書の冒頭にも「今回の成果や課題を活かしながら、回をかさねるごとに、皆様により一層親しんでいただけるトリエンナーレとして大切に育ててまいりたいと考えております。」となっているし、芸術監督五十嵐太郎さんの報告にも「今回、あいちトリエンナーレ2013の芸術監督を引き受けたのは、まず建築という専門を生かし、アートの力を通じて、まちの魅力をもっと多くの人に知っていただき、それを誇りに感じてほしいと思ったからである。」と動機を述べています。このような表現を見ると、簡単に言えば、原発事故や震災被害が愛知県のために「利活用」された感が拭えません。

 愛知県が主導する企画の報告書だからこういう文書になるのは当然だといってしまえば身も蓋もありません。やはり、今回のテーマをめぐって、市民の中で、また作家と市民の中で、作家や市民や運営者で様々な議論をする場が形成されなければいけなかったし、形成しなければいけなかったと自戒・反省するばかりです。

 バリアフリーの問題について言えば、ネットやパンフでの案内表示の工夫やタブレット端末を利用して段差があってアクセスできない場所の映像や写真を見る方法など私もあれこれ提案をして実現をしてもらったこともありました。しかし、アートイベントとバリアフリーの関係という根本的な問題は議論すらできなかったのです。

 2016年に向けてどうするのか。論争や議論が今から巻き起こらないといけないのかもしれない。

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