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2010年12月25日
あのロック歌舞伎スーパー一座を率いていた原智彦さんが演出し、能楽堂で上演されたパンク歌舞伎「マクベス」を観た。とてもよかった(よかったというのもなんか偉そうな感じですが)。感動しました。
2時間があっという間でした。パンクをシャウトするのは、TURTLE ISLANDというバンド。私は、マクベスの詳しいあらすじは知らず、マクベス王の「女の股から生まれた者には殺されない」というセリフを知っていた程度。自分の欲望のために王を殺し、自分が王になったマクベス。良心の呵責?なのか、心優しい者の故なのか、権力欲による当然の帰結なのか、マクベスは苦悩し、悪魔のような預言者ヘカテ(原さんが演じている)の声に心を乱され、錯乱していく。そのマクベスの心の叫びを表すのに、TURTLE ISLANDのパンクが見事にマッチしていたということなのかもしれない。その音楽と舞台での役者の演技が見事にシンクロして私の心に響いてきた。最後に命を終えたマクベスに対して魔女が「やっと眠れたようだね」と声をかけ舞台は終わる。その魔女のつぶやきは、矛盾を抱えながら苦しんでいる現在の人々への励ましの言葉へと転化していたのではないだろうか。
最終公演だと思っていたら、追加公演がもう一回あり、400名はさらに入るとのこと。大成功だったようだ。この数日、市長選のことでドタバタしていたけれどうまく時間が取れ観ることができてラッキーだった。このところの名古屋市政のドタバタの主役はマクベスをどう観るのだろうか。
公演後あいさつする出演者のみなさん
メリークリスマス!わっぱんのケーキ食べました。
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